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UCEPROTECT解除方法|Level 1・2・3の違いと対処

公開 2026-11-03 / 更新 2026-11-03 / 運営者 中澤祐樹

UCEPROTECT(ユーシープロテクト)の解除は、まず公式の照会ページで「自分のIPだけが載っているのか(Level 1)、IPを含むネットワーク範囲(Level 2)やプロバイダーのASN全体(Level 3)が載っているのか」を確かめるところから始まります。Level 2・Level 3はネットワーク単位の掲載なので、自分では迷惑メールを送っていなくても、同じ範囲や同じプロバイダーの他の利用者が原因で載ることがあります。

公式トップページによると、掲載されたIPは最後の不正行為の検出から7日で期限切れになり、待つだけなら費用はかかりません。なお、Level 2・3のポリシーページには、迷惑メール送信のために作られたと疑われる範囲やASNは手動で恒久的に掲載されることがあると書かれています。すぐに外したい人向けの有償の即時削除(Express Delisting)もありますが、条件によっては提供されません。解除や掲載の判断はUCEPROTECT側にあります。

この記事は2026年11月時点の公式ページに基づいています。方針は変わることがあるため、対応の前に公式の案内も確認してください。ブラックリスト全般の切り分けはブラックリストでメールが届かないときの対処にまとめています。

あなたのドメイン名・IPアドレスが、約345件のブラックリストに載っていないかを無料で確認できます。

UCEPROTECTとは:Level 1・Level 2・Level 3の違い

UCEPROTECT-Networkは、迷惑メール対策用のブラックリスト(DNSBL)を公開しているプロジェクトです。公式の説明では、主に同プロジェクトのスパムトラップ(迷惑メールを集めるための宛先)に届いたメールをもとに自動で掲載されます(Level 1では同組織のメンバーによる手動掲載もあります)。リストは1時間ごとに再構築されます。リストは3段階に分かれており、性質が大きく異なります。

レベル掲載の単位DNSゾーン主な掲載条件(公式の記述)
Level 1単一のIPアドレスdnsbl-1.uceprotect.netスパムトラップへの送信、SPFを壊す転送、サーバーへのポートスキャンや攻撃など
Level 2IPの割り当て範囲(ネットブロック)dnsbl-2.uceprotect.net範囲内のLevel 1の検出数(7日間)が、範囲の大きさに応じた上限を超えたとき
Level 3ASN(プロバイダー)に割り当てられた全IPdnsbl-3.uceprotect.netASNのSPAMSCOREが50以上で、7日間のLevel 1の検出が50件以上のとき

Level 1では、逆引き(PTR)がない・誤っている・汎用的な名前のIPや、普段から不正な通信が多いネットワークのIPは、1回の検出でも掲載される可能性が最も高いとされています。なお、2007年6月28日以降、バックスキャッター(不達通知の大量送信など)はLevel 1ではなく別のリスト(backscatterer.org)で扱われています。

Level 2・Level 3はネットワーク単位の掲載

Level 2は、Level 1に載ったIPの検出数をもとに、そのIPを含む割り当て範囲を自動で掲載する仕組みです。公式ページでは、/27より小さい範囲は1件の検出で、/26は2件以上、/25は3件以上で掲載され、/24で4件以上を起点に、より大きな範囲は計算式で段階的に広がると説明されています。範囲内のLevel 1の検出が基準を下回れば、自動的に掲載が解除されます。

Level 3は、プロバイダーのASN(自律システム番号)単位の掲載です。SPAMSCOREは「そのASNからのLevel 1の検出数÷ASN内のIP総数×100000」で計算され、50以上になると、そのASNに割り当てられた全IPが掲載されます。小規模なプロバイダーが1〜2人の迷惑メール送信者だけで載らないよう、7日間で50件以上の検出という条件も付いています。公式ページには、良好なプロバイダーは通常SPAMSCOREが10を十分下回るとの記述もあります。

自分は送っていないのに載る理由

公式の削除ポリシーは、Level 2の掲載について、範囲全体の所有者やプロバイダーでなければ「無実の利用者である可能性が高い」と述べ、原因は同じ範囲の他の利用者やプロバイダーにあるとしています。Level 3は、プロバイダーのネットワーク内の不正行為を反映したものです。レンタルサーバーやVPSでは、同じ範囲を多数の利用者が共有しているため、この影響を受けることがあります(これは公式の記述ではなく、当サイトの見方です)。共有IPの事情は共有サーバーのIPがブラックリストに載ったときでも解説しています。

また、迷惑メール送信のための網と疑われる範囲やASNは、手動で恒久的に掲載されることがあると公式ページに記載されています。

どのレベルに載っているか確認する方法

最初に確認すべきなのは「どのレベルで載っているか」です。公式の削除ポリシーも、何をするにもまず照会するよう案内しています。

  1. 送信元のIPアドレスを特定します。エラーメールの本文にUCEPROTECTのURLや理由の文が書かれていることがあります。なければメールヘッダーのReceived行を見るか、サーバー管理者に確認します。
  2. 公式の照会ページで調べます。UCEPROTECTのQuery Databaseに、利用者はIPアドレスを、プロバイダーはAS番号を入力します。結果はLevel 1〜3ごとに表示されます。
  3. 結果を記録します。掲載レベル、表示された日時や理由は、プロバイダーやサーバー会社に連絡するときに必要です。

照会ページは手動での照会のみ許可されており、自動化された大量の照会を行うと照会元のIPが締め出されると明記されています。

コマンドで確認する場合は、IPを逆順にして各レベルのゾーン名を付けます(192.0.2.10の例)。応答があれば掲載、なければ未掲載です。

dig +short 10.2.0.192.dnsbl-1.uceprotect.net
dig +short 10.2.0.192.dnsbl-2.uceprotect.net
dig +short 10.2.0.192.dnsbl-3.uceprotect.net

UCEPROTECT以外のリストにも載っていないかはブラックリストチェッカーでまとめて確認できます。

Level 1の自動期限切れと利用者ができる対処

公式トップページは、掲載されたIPはすべて最後の不正行為の検出から7日で期限切れになり、それは無料だと明記しています。Level 1の削除ページでも、IPは最後の迷惑メールがスパムトラップに届いてから7日で自動的に期限切れになるとされ、支払いを望まないなら削除を依頼する必要はないと書かれています。検出されるたびに7日のカウントはやり直しになります。

Level 1で自分がやること

  1. 原因を止めます。メールアカウントの乗っ取り、Webサイトやフォームの悪用、マルウェア感染、迷惑メールの転送設定などがないか確認します。公式ページは、自覚がなくてもセキュリティの不備で悪用された可能性に触れています。
  2. サーバー設定を見直します。逆引き(PTR)がない、または汎用的な名前だと掲載されやすいため、送信サーバーのホスト名と逆引きを整えます。
  3. 7日間、検出されない状態を保ちます。原因が残っていれば、待っても期限切れになりません。

Level 2・Level 3で利用者ができること

公式のLevel 2の削除ページでは、解除は通常サービス提供者(プロバイダー)だけが依頼できるとされ、Level 3の削除ページでは、エンドユーザーからの削除依頼は無駄(futile)だと明記されています。公式に案内されているのは次の対応です。

公式の案内ではなく当サイトからの助言として、自分のIPがLevel 1に載っていないことも確認しておくと、自分の側に原因がないことを示せます。

自力での切り分けが難しいときは、専門家に相談する方法もあります。

プロバイダー向けに公式が案内している対処

公式の削除ページ(Level 1〜3)は、プロバイダー向けに、照会ページでLevel 1に載っている自社のIPを特定し、そのサーバーの過去7日間のメールログで、表示された時刻に配送できなかった送信メールを確認するよう案内しています。あわせて「Help for ISPs」にある4つの対策を実施するよう求めています。

  1. 送信者確認(センダーコールアウト)など、不達通知を大量に生む手法を使わない。
  2. メールサーバーや中継サーバーに送信量の上限を設け、存在しない宛先への送信を繰り返すアカウントを自動で止める仕組みを入れる。
  3. 動的IP・家庭向け回線から自社の中継サーバー以外への25番ポートの送信を止め、587番ポートでの送信を案内する。
  4. 新規顧客の審査を行い、ホスティング中のサーバーの安全性を確保し、固定IPの顧客を定期的に点検する。

Level 2はLevel 1の検出が基準を下回れば、Level 3は掲載基準に当てはまらなくなれば、それぞれ自動的に解除されると公式ページに書かれています。

有償の即時削除(Express Delisting)の公式の記述

公式サイトには、7日を待たずにすぐ削除したい人向けの有償の即時削除(Express Delisting)が案内されています。Level 1の削除ページでは、支払いはStripeのみで受け付け、支払いの確認後に手動で削除し、新たな不正が判明すれば再掲載されうると説明されています。Level 2・3にも、割り当て範囲やASN単位での同様の案内がありますが、宛先はそのネットワークを運用するプロバイダーです。金額は公式ページで確認してください。

即時削除が提供されないケース

公式トップページは、次のいずれかに当てはまる場合、即時削除は提供されないとしています。

Level 2・3の削除ページは、ASNが迷惑メール送信者と協力しているとUCEPROTECTが判断した場合も対象外としています。即時削除を使わない場合は、最後の検出から7日で無料で期限切れになるというのが公式トップページの説明です。

whitelisted.org について

Level 2のポリシーページと、Level 2・3の削除ページでは、ips.whitelisted.orgに登録された問題のない個別IPは、原則としてLevel 2・3から除外されると説明されています。whitelisted.orgのページには、購読が有効な間、登録したIPが近隣のネットワーク単位の掲載から除外されると書かれており、そのIP自体がLevel 1に載ると登録を維持できないとされています。

受信側がUCEPROTECTを使うときの公式の説明

UCEPROTECT自身がメールを拒否しているわけではありません。受信側のメールサーバーの管理者が、このリストを参照するよう設定した場合に、受け取り拒否などが起きます。公式の説明は次のとおりです。

取引先へのメールが届かない場合は、プロバイダーへの連絡と並行して、受信側の管理者に拒否の理由と送信元IPを伝え、対応を相談する方法もあります。受信側が独自のフィルターも使っていることがあるため、掲載が外れてもすぐ届くとは限りません。

自分での対応が難しいときは

解除申請の代行・コンサルティング・ご相談を受け付けている事業者を紹介しています(料金は 5万円〜)。解除はリスト運営元の判断で行われ、お約束するものではありません。

相談窓口へ

当サイトは掲載事業者から紹介料を受け取ることがあります。 運営者情報

よくある質問

UCEPROTECTのLevel 3に載っています。自分で解除申請できますか?

公式のLevel 3の削除ページでは、エンドユーザーからの削除依頼は無駄だとされ、状況を変えられるのはプロバイダーだけと書かれています。契約先に連絡し、ネットワーク内の不正行為への対処を求めてください。掲載基準に当てはまらなくなれば自動的に解除されます。

UCEPROTECTの解除に費用はかかりますか?

公式トップページは、掲載は最後の不正行為の検出から7日で期限切れになり、それは無料だと明記しています。費用がかかるのは、待たずに削除したい場合の任意の即時削除です。

Level 1に載っていないのにLevel 2に載っているのはなぜですか?

Level 2は、同じ割り当て範囲にある他のIPのLevel 1での検出数をもとに、範囲全体を掲載します。自分のIPが原因でなくても載ることがあり、公式ページも無実の利用者である可能性が高いとしています。

即時削除を申し込めば、すぐに届くようになりますか?

公式ページは、支払い確認後に手動で削除するとしていますが、新たな不正が判明すれば再掲載されうるとも書いています。受信側が別のリストや独自の判断を使っている場合もあるため、届くようになる時期は約束できません。

参考にした公式ページ

本文の事実関係は、公開時点で次の公式ページに基づいて確認しています。仕様や運用は予告なく変わるため、重要な判断の前に各公式ページをご確認ください。

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